祝婚歌

結婚式のスピーチでよく朗読される詩「祝婚歌」

 

今から41年前に吉野弘さんが作詞されたものです。

吉野さんは今年1月87歳でお亡くなりになりました。

 

ある雑誌のインタビューでは

民謡のように、誰からも愛されて歌われるものとして、

自由に朗読して構わないとおっしゃっております。

 

半世紀近くも前の詩でありながら、

世代を超えて愛されています。

 

先日、ご成婚された女性会員さんのために

何か・・・メッセージを伝えたいと考えていたところ、

「祝婚歌」を思い出しました。

 

大胆にも

パワーポイントとスマホを使って

動画にしてみました。

 

機材が何もないので、

恥ずかしい限りですが、

ご紹介しようと思います。

 

******************************* 

「祝婚歌」

 

二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい

 

立派過ぎないほうがいい
立派過ぎることは,長持ちしないことだと
気づいているほうがいい

 

完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい

 

二人のうち どちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい

 

互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい

 

正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気づいているほうがいい

 

立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には色目を使わず
ゆったりゆたかに
光を浴びているほうがいい

 

健康で風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと胸が熱くなる
そんな日があってもいい

 

そしてなぜ 胸が熱くなるのか

黙っていてもふたりには

わかるのであってほしい

 

**************************